2025/05/11 22:42

✨5月のおすすめドラマ✨


 - べらぼう(NHK)-



みなさん、普段、大河ドラマはご覧になりますか?
私はこれまでの人生、一度も観たことがありませんでした。
なぜかというと、戦や将軍という言葉が多く並ぶ世界は、自分とは無縁だと思っているから…
(もちろん、人間模様が見どころだっていうのは分かっているのだけれど...)

そんな私が、今や毎週日曜日の20時、テレビの前で釘付けになっています。
なぜなら今期の大河ドラマの主人公は
-我らが文系人間の味方、蔦屋重三郎だから!

ちなみに、まだ間に合います。
Prime VideoもしくはU-NEXTのNHKパック(月額900円ほど)に加入すると、大河ドラマも朝ドラも見放題なのです。お時間ある方はぜひご検討を。

さて、このドラマは、江戸時代に存在したエンターテイメントビジネスの話。
そして何より、一人の人間が、「仕事を通して人生の意味を見つけていく」物語です。

主人公・蔦屋重三郎は、実家の茶屋で働く、ごく普通の若者。
ところがある日、町のガイドブックの制作を手伝うことになり、それがきっかけで「本を作る」という世界に魅せられます。

やがて彼は、喜多川歌麿など江戸の文化を代表する作家たちを見出し、版元として、「江戸のメディア王」と呼ばれる存在になっていく…


このドラマの中に登場するセリフで、特に私の心に残っているものがあります。

それは、蔦重が初めて自ら本を作り上げたときに放った一言。

「寝る間もないくらい大変だったのに、すごく楽しかった。こんなに楽しいこと、俺の人生にあったんだ。」

養子として家業を手伝い、淡々とした日々を過ごしていた彼が、ようやく見つけた「楽しい」という感情。自分のアイデアが形となり、人の手に渡っていく喜び。

好きこそものの上手なれ、という言葉があるけれど、本当にその通りだと思います。
好きじゃないと頑張れないし、楽しくないと好きになれない。

少し私自身のお話を。
わたし、学生時代は色々バイトをしていたのですが、CDショップでのアルバイトだけはどんなに忙しくても続けられたんです。
職場環境は正直、最悪。

でも、届いたばかりの音楽に触れ、それを自分の言葉で紹介する–
そのプロセスが、びっくりするぐらい楽しかったんです。

「受け取って、考えて、形にする」

あの感覚は、きっと蔦重が本づくりで感じていた「楽しさ」に、少しだけ近かったかもしれません。

蔦重はきっと、そんな私の、何百倍の勢いで「楽しい」という喜びを追いかけた人。

彼の名前で刊行された本や浮世絵は数千点にもおよび、晩年までその情熱が消えることはなかったとか。 
きっと彼は毎日のように本のことを考えて、「次は何を作ろう」ってワクワクしてたんだろうなあ。

ドラマの中でも、蔦重の勢いはすごい。
本のこととなると目を輝かせ、周囲を巻き込んで縁を紡ぎ、着実にビジネスを広げていく。(横浜流星オッパの名演技にも注目)

江戸という時代は遠くに感じられるけれど、目の前のワクワクを原動力に挑戦する蔦重の姿は、むしろ今の社会にこそ必要なんじゃないかなとさえ思います。

これは、私自身への言葉でもあるのだけど…

「こんなに楽しいこと、自分の人生にあったんだ!」

そう思える瞬間、どれくらいあるでしょうか。
その喜びを、どれくらい大切にできているかな。
もしかしたら、気づかぬうちに、その喜びを手に入れ続けることを、諦めていないかな。

蔦重だったらどうするかな?
そんな問いを心に持つだけで、日々の景色がまた違って見えてきます。

好きなことに夢中になる勇気を、私たちはまだまだ持っているはず。

皆さまもぜひ、蔦屋重三郎マインドをインプットしてみてください。


べらぼうに面白い人生は、まだまだこれから!